今日のテーマは「試験中に左手で指を差す」です。
試験中に集中力を高めるために大変有効な手段なので、是非やってもらいたいです。
指を差すとついその先を注目します。
これは、脳の中にそういう機能が内在されているんです。
動物の牙だったり、敵が襲って来た時使う槍の先など尖ったものの先に注目をしたり、集中力を高めないと我々は命を落とす危険性が高かったんですね。
ですから、生き延びるために、私達の脳は尖ったものの先に自動的に集中力を高める性質が発達したんです。
それを入試に応用するのが、「指を差す」ということなんですね。
実は私、昔は試験で右手で指を差すことを試しました。
ただ、右利きの人は右手に鉛筆やシャープペンを持っていますよね?
右利きの人にとっては、右手で指を差すと、指を差すのに時間を取ってしまって、問題を解くのに時間がかかってしまいます。
これでは本末転倒です。
そこで、右手でペンなどを持って問題を解き、左手で大事なところを指を差すということをやればよいと気づいたんですね。
問題を解きながら、要所要所を左手で指を差すということを、その都度やるんです。
「マークシートに転記ができているか?」など大事なところをチェックしてゆく。
たとえば課題文の下線部①という問題が出てきたら、その該当する箇所を指で差します。
こうすると、マークシートの転記ミスやケアレスミスはほとんどなくなります。
メリットはそれだけでなく、純粋に問題を解く能力も指を差すと高まるということもわかっているんですね。
CPT(持続的注意集中力検査)という方法などで実験を行いますと、指を差すだけで、18%もCPTのスコアが良くなるというデータがでているんですね。
つまり、ケアレスミスを防ぐなけでなく、問題を解く能力もそれだけアップするということなんです。
右利きのほとんどの方が、左手は試験用紙を押える役割しかしていないというのは、本当にもったいないことです。
空いている左手の指差しで集中力を完全にとぎらせないということを是非やっていただきたいと思います。
受験医学研究所
代表 医学博士 心療内科医師 吉田たかよし
http://www.juken-igaku.com/