入試の合否は試験中の集中力次第です。
脳機能の医学や心療内科学を応用して受験の集中力をアップする秘策を伝授します。
入試の試験中に、どれだけ集中力をアップできるのかを決める大事なタイミング
であるにもかかわらず、ほとんどの方が無駄にしてしまっている時間があります。
それは、試験開始の直前に問題冊子が配布される時間です。
模擬テストとは違い本試験では、少なく見積もっても5分間は、
こうした時間がとられています。
この時間に瞑想を行えば、試験中の集中力を飛躍的に高めることができます。
ほとんどの受験生は、ただひたすら不安な気持ちと闘いながら、
この時間が過ぎていくのを待っています。
これは、脳の仕組みから見れば、合格を勝ち取る上で二重三重に損なことだといえます。
それは、なぜなのでしょうか。
脳の中では、不安な気持ちを作るために、貴重な脳内情報伝達物質やエネルギー源となる
グルコースが消費されています。
つまり、簡単に言うと、大切な試験の前に脳は無駄な作業に頭を使ってしまっているのです。
その結果、脳は試験が始まる前に疲労してしまい、大事な試験中、特に試験の後半で、
脳のエネルギーともいえる大切な物質が不足してしまって、
集中力の低下を招いてしてしまうのです。
そんな無駄を避けるために、ぜひ、やっていただきたいのが、たった 5分間でもいいので、
試験開始のその瞬間まで、席に座りながら瞑想を行うということです。
瞑想と言うと、何か特別なことが必要だと思っている方が多いようですが、
そんなことありません。
やるべき事はただ2つ、「ボケーっとすること」と「目を閉じること」です。
「ボケーっとする」ということは、脳にとってとても大事だということが
最近の研究でわかってきました。
それは「デフォルト・モード・ネットワーク」と呼ばれる機能が働くということです。
「デフォルト・モード・ネットワーク」とは、
脳内の離れた部分にある内側前頭前野や後部帯状皮質などがシンクロしながら活動するもので、
意外にも、ボケーっとした瞬間に高度に活動が行われることが分かっています。
大切な試験の直前に「デフォルト・モード・ネットワーク」を機能させておくと、
集中力を高めるのにとても役立つのです。
ただし、緊張する試験の直前にボケーっとするというのは意外に難しいことです。
どうすれば確実にボケーっとできるのかということについては、
ちょっとしたテクニックがあります。
これについては、また別の機会にご紹介しましょう。
誰でも、すぐにできるのは、もう一つの条件、すなわち「目を閉じること」です。
人間の大脳は、その7割が何らかの形で視覚情報の処理やそれに関わる活動に使われています。
ですから、目を閉じるだけで脳機能のかなりを休ませることが出来るのです。
試験が始まれば、試験監督の先生が必ず「始め!」と声をかけてくれます。
それまで、目を開けている必要は何もありません。
視覚情報から脳を完全に遮断してあげて、
集中力を維持できる脳機能の状態にチャージしておいてください。
それから、試験問題に取り掛かれば、合格率は間違いなくアップします。